相談事例

相談事例vol.12

2022年03月17日

Q:被相続人が生命保険契約を結んでいたかどうかを確認したい。

相談の背景

相談者の母が突然亡くなり、生命保険契約に関する手掛かりがなく保険金等の請求を行うことが出来ず、困っている。生命保険証券や、生命保険会社から定期的に送付される通知物、さらには、預金通帳の保険料の口座振替履歴等も確認したが、手掛かりになるものは見当たらなかった。
このような場合でも、生命保険契約を結んでいたのかどうか分かる方法はあるか。

A:生命保険契約照会制度を活用しましょう。

弁護士 森田雅也の解説

近年、孤独死、被保険者が認知症を患っている場合等、ご家族が生命保険契約の存在を把握していないケースが増えています。しかし、生命保険の保険金は、受取人が請求をしなければ受け取ることができません。

そのため、契約者が家族等に保険の加入状況を伝えていない場合、家族がどの保険会社へ請求をすればよいのか分からず、請求そのものができないといったケースが増加しています。

そこで、2021年7月より「一般社団法人 生命保険協会」を通じて、生命保険契約の手がかりがなくて困ったときのために、親族等が申し出れば、生命保険会社42社へ保険契約の有無を一括で照会できる「生命保険契約照会制度」が始まりました。

こちらの制度では、平時の死亡、認知判断能力の低下、または災害時の死亡もしくは行方不明によって生命保険契約に関する手掛かりを失い、保険金等の請求を行うことが困難な場合等において、生命保険契約の有無を確認することが出来ます。

<解説>
弁護士法人Authense法律事務所
弁護士 森田 雅也

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